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2017/04/27 19:57 |
アークザラッド/アークザラッド2
 
 

私は「プレイヤーではなくキャラクターのレベルが上がらないと先に進めない」といったゲームが苦手だ。魔王の撃破が目標のようなゲームは、大体小目標が次々と出てくる。ポピュラーな小目標は、ある街に行って何かを持って来いだとか、ある洞窟に行って何かを倒して来いだとかそういったものだ。つまり、その小目標を果たすためにはその場所まで行く必要がある。しかし、一直線に目的地にたどり着いても、小目標を果たせない場合がある。それが「キャラクターのレベル」だ。

プレイヤーが試行錯誤を繰り返し、補助魔法や敵の弱体化を促す魔法を活用するといった戦略を考えられゲームは、多少クリアが困難でも楽しめる。問題は「レベルがなければどうしようもない」といった種類のゲームだ。

以前、ドラゴンクエスト4をやっていたとき、トルネコのターンで私はうんざりした。トルネコは便利な魔法もつかえず、おまけにお金を集めるという目的なので強化アイテムも買えない、というか売っていない。レベルを上げて物理攻撃で道を切り開く必要がある。この手の流れになったとき、私はいつも叫んでしまう。「俺はボタン押しマシーンか!!!」

私はプレイヤーの意志が尊重されるゲームが好きだ。プレイヤーによってゲームが進み、プレイヤーのせいでゲームオーバーになる。それだったらいい。しかし、キャラクターが言われた目標を進めるのに、キャラクターのレベルが必要になり、そのレベルあげをプレイヤーが行うというのはまったくもって受け入れられない。それはプレイヤーじゃなくていい、全自動レベル上げマシーンとかあればいい。もはやゲームではなく作業だ。プレイヤーは何も考えない。考えるのはレベル上げの効率だけだ。私がやりたいのは魔王の撃破であって、レベルあげじゃないのにもかかわらず、それは許されない。

私はゲームの中に入り込む。キャラクターの身内が殺されたら悔しいし、姫を助けたら嬉しい。しかしその目標にたどり着くために行うレベル上げで、完全に現実とゲームが切り離されてしまう。キャラクターはキャラクターであり、私はプレイヤー及びレベル上げマシーンなのだと自覚してしまう。そうなってしまうのは悲しいことだ。

というわけでここまで「レベル上げが必須なゲームをやるとボツボツがでちゃう」っていう話を長々書きましたが、今回本当にお話したいのはアークザラッドについてです。なんでこんなうだつの上がらない話を書いたかというと、「こんな僕でもクリアできました」っていうことと、「アークザラッドはそういったレベル上げが目的になるようなゲームじゃない」ということをお伝えしたいのです。

ゲームの仕組みはマス式ロールプレイングゲームで、動かせるキャラクターの順番は、素早さのステータスに左右されます。味方だろが敵だろうが、素早い順に動くというわけです。ゲームはこの戦闘パートと、マップを移動するパートに分かれます。エンカウントといった概念はあまりなく、移動先のエリアに敵がいた場合、そのまま戦闘パートになります。ちなみに逃げることも、無視して先に進むことも可能。

しかしこのアークザラッド、こういった単純な仕組みのゲームですが、特筆するところはストーリーとゲームバランスのすばらしさにあります。プレイステーションがスターハードになった時代に作られたこの作品がいまだに語り継がれている理由はそこにあると思っています。

今回題名に「アークザラッド/アークザラッド2」といった書き方をしていますが、これにはアークザラッド2が売れたから作られた続編ではないということをあらわしています。もはや2枚組みの作品といっても過言ではないくらい、アークザラッドとアークザラッド2はセットで一つの作品です。というわけでアークザラッド2のストーリーは一切お話できません。

まずはアークザラッドのストーリーから。はるか昔に邪悪なものを封印した「七勇者」の物語が語り継がれている世界、そんな世界の中にあるスメリア国に主人公アークは住んでいた。ある日村長の息子と結婚させられそうになったヒロインのククルが商人に騙され、山にあるモンスターを封印している火を消してしまう。異変を感じたアークは山を調べに行く。そして封印を解かれたモンスターにあっさりと殺されるが、精霊に力を授けられ、アークとククルの使命を伝えられる。

といった具合に始まりはいたって簡単で、それでいてかなり小規模です。近くにある山の火を消したとか、消えちゃって山の様子が変だから見に行こうとか、とても身近な話題から始まります。その小さな村から少しずつ世界観が広がっていくのですが、その過程が非常に良く出来ています。プレイヤーはアークが世界を少しずつ知っていく過程と全く同じ経験をします。いきなり大きな世界観で疎外感を感じることもなく、スムーズに世界観にのめりこむことが出来、これが最初に言ったレベル上げにも繋がって行くのです。

アークザラッドの中には目的とは関係のないダンジョンといったものがあるのですが、このダンジョンがとてつもなく、本当にとてつもなく良く出来たシステムだと思います。ずっと戦闘パートが続くのですが、階段を上れば戻れる、下れば進めるというだけの単純なシステムなのにもかかわらず、これが本当に素晴らしい。

プレイヤーは先に何があるか気になるといった純粋な好奇心で深く潜っていくわけですが、ある程度まで進めると敵が強くなって太刀打ちできなくなります。それで「こりゃだめだ、戻ろう、死んだら元も子もない」といった具合に階段を上って逃げ帰ります。そして一息入れてもう一度ダンジョンに入ると、最初のほうは簡単に攻略できるようになっていてさくさく進み、前回より深くまでもぐれるようになるのです。

これはキャラクターのレベルが挙がっているからこそ進めるのですが、キャラクターが本当に成長しているように見えるのが素晴らしいポイントで、目的はダンジョンの探索で、本当にそれしかやっていないのですが、それをこなしていくうちに勝手にレベルが挙がっているのです。

つまりプレイヤーの探究心=キャラクターの探究心、そしてプレイヤーがダンジョンに慣れる=キャラクターのレベルが挙がるといった具合に、プレイヤーとキャラクターのステータスが一致し、プレイヤーは疎外感を感じるどころかキャラクターとより仲良くなれるのです。これは本当に素晴らしいシステムだ。敬意を示さなければならない。

そういったダンジョンを攻略していくうちにレベルはカンストします。「RPG」なのに「レベル上げをしなければだめだ」といった、ある種の作業という目で一度も見ずにクリアできた初めてのゲームです。このゲームデザインは単純ですがとてつもない完成度です。

このゲームデザインは、きっとアークザラッドより後に出た作品にも影響を及ぼしているだろうし、「プレイヤーとキャラクターが仲良くなる」という考え方はきっとさまざまなゲームに受け継がれていると思います。いや、受け継がれて欲しい。

RPGというのはレベル上げである、といった常識を持ち合わせていない私だからこそ感じたことなので、誰もがこのゲームを「とんでもなく良く出来たゲーム」と評価できるかはわかりませんが、少なくともこのゲームのおかげで、RPGというジャンルに対して興味が湧いてきましたし、他のRPG作品にも手を出してみようと思いました。

さて、ここまでシステムが素晴らしいという話をしてきましたが、システム以上にストーリーの完成度は半端ではなく、もはやここで書かなくてもその伝説は受け継がれていて、各所でアークザアッドのストーリーが素晴らしいことは書かれています。また、その素晴らしさをストーリーの内容に触れず表現できるほど文章力はありませんので、とりあえずやったことない人は「歴史的作品」として、スーパーマリオと同じ位置づけてやったほうがいいです。おすすめです。クリアしたときに心の底から「終わった」と感じることができました。最近は「終わったの?終わっちゃったの?」といったゲームをよくやるのですが、このゲームの「終わった」感は素晴らしい。

最後に、RPGへの苦手意識が薄れるどころか、興味まで湧かせてくれたアークザラッドに感謝すらしているとここに書かせていただくことで、この長いレビューを閉めさせていただきたいと思います。ありがとうアークザラッド。ちょこ大好き。
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2010/07/18 22:57 | Comments(2) | TrackBack(0) | きまぐれレビュー

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コメント

「Demons Soul」
自分が強くならないと進めないゲーム

http://harusuki.net/re_ps3_demons.html
posted by ケイイチ at 2010/07/18 23:21 [ コメントを修正する ]
Re:ならば
>「Demons Soul」
>自分が強くならないと進めないゲーム
>
>http://harusuki.net/re_ps3_demons.html

このゲームは面白かったですね。3週はしました。
ちょっとした日記なら、カテゴリゲーム日記からどうぞ。
http://375presents.blog.shinobi.jp/Category/8/
2010/07/19 01:56
生まれたか
posted by けいいち at 2010/08/03 13:22 [ コメントを修正する ]

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